知らない道を走ってたって。
もしかしたら、いつもと同じ道だったって。
どこに行こうかな。
そんな力があるんだね。
こないだ立ち読みした難しげな本に書いてあったっけな。
何をするかじゃなくて、誰とするかなんだって。
まさに納得なんじゃないかって思ったりするんだけど、
違うかな?
お腹すいてきちゃった。
ねぇ、いいお天気だね。
「瞬間映画」
毎日の暮らしの中で、切り抜いた瞬間を
ことばと映像と音楽で味付けします。
日常の中に隠れている、非現実。
現実のなかに、こころが感じられる瞬間。
彩りを忘れずに生きていきたいのです。
太古の昔から、
人間は焚火をしていた。
火を見つめながら、人間は何を思っていたのだろう。
そのときのわたしは、
感情だけが浮いていた。
そして、それは火の粉と一緒に暗闇の中にひとつひとつ、溶けていく。
泣いていたような気がする。
悲しいからではなくて、あったかくもあった。
温度と灯りと音。
いい訳やことばは何にも存在しない。
ただ、許されている気がした。
「火を見ている」。
ただの人間に戻った自分と、静かな時間だけがその間に流れていた。
「瞬間映画」
毎日の暮らしの中で、切り抜いた瞬間を
ことばと映像と音楽で味付けします。
日常の中に隠れている、非現実。
現実のなかに、こころが感じられる瞬間。
彩りを忘れずに生きていきたいのです。
まっすぐ前を見つめたままのわたしに、
そのベース音は、突然届いた。
飾りのない、
まるで覚えたてのような音符たちが、
その風景になじむ。
アイスクリームが溶けた。
いつかどこかの昔に置いてきたレコードのような。
わたしにだけ聴こえた、
忘れかけていた響き。
左耳が、あつい。
「瞬間映画」
毎日の暮らしの中で、切り抜いた瞬間を
ことばと映像と音楽で味付けします。
日常の中に隠れている、非現実。
現実のなかに、こころが感じられる瞬間。
彩りを忘れずに生きていきたいのです。