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書けないのは、書きたくないからではない。

私は今までどんな世界にいたんだろう。コロナで自主規制の日々。たった1ヶ月2ヶ月前程度のことのはずなのに。パラレルワールドに来てしまったのだろうか?なんだか全てが嘘くさい。演劇?そんなブラックユーモアが出てくるくらい、毎日が変わった。

なんとなく陸続きの日々が続いている。言葉にしてしまうと誤解が生まれそうだけど、朝目覚めても昨日の続き。その翌日もその続き。終わらない夢の中にいるみたいだ。

とりあえず、PCに向かっている。でも書く手は止まっている。職業柄なのか習性なのか、情報収拾を毎日している。ここが現実なのか確かめたくて、newspicksや経済ネットニュースなどで、経済界やマネジメント勢の発言にしがみつく。皆が今目の前に起こっている危機について、しっかりと口調を揃えて言う。「これまでの世界とは変わるだろう」と。…ああ、やっぱりここは現実ではないのか。なんて、リアルな未来を求めたはずの情報が、逆に、掴めない夢遊じみた感覚をつれてくる。

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確かにそうだ。
知り合いの個人飲食店やショップは閉店が始まっている。ネット上で仕事仲間と会話をすると事業が危ういから融資を真っ先に借りたとか、自宅待機が周りに増えてきたとか、食事どうしてるの?とか。紛れもない現実だ。ふと思い立って知り合いに「元気にしてる?」とかいう、気軽な連絡がしにくくなった。当たり前だったものが、もはや過去のものになってきている。医療機関の人たちは必死に戦っている。

リアルを伝えるニュースよりも、自分を通過した情報にやっと心が動き出した。想像力だけだった。

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