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「そ」らみみ

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「そ」空耳

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石畳を歩くと、言葉が降ってきた夏の日。

懐かしい気持ちが訪れる。
これは昔自分が体験した気持ちなのか。
想像してるだけなのか。

ふいに呼ばれた気がして、空を仰ぐ。
どこにもいない。
空耳。

どうしようもなくなって振り返ると、
屈託のない笑顔がそこにあった。

太陽の光に反射してキラキラ光っている、
まるで開けたてのソーダ水の泡みたいに。

そのとき、
空耳は消えた。
わたしは確かにそこにいた。


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