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「な」ながい道

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道は、どこまでも続く。

山あり谷ありのくねくね道を歩いていく途中で、たくさんの旅人たちに出合う。

その都度現れる曲がり角を、
無関心で曲がれるときもあるし、不安に駆られ曲がれないときもある。

ただ、歩いていくことを決めるのは、自分なのだ。

突き当たりだったら、引き返せばいいさ。
すみっこに宝箱があるかどうか、ちゃんとチェックだけはしてね。
右でも左でも、心の選ぶほうに素直に進めばいいさ。
長い道が待っていることには変わりないのだから。

泣いたり、笑ったり、時にはおこったりしながら、
たくさん道草していこう。
道中でもらうお土産、想い出や人との出会いへの感謝だけは忘れないで。

まだ長い旅の途中なんだ。
わたしの道は、どこまでも続く。

日々是空間論
電車


「ご乗車ありがとうございまーす。」

電車に揺られ目的地に向かう。
聞き慣れた車内のアナウンス。
今日も電車は、どこかからどこかへ私たちを運ぶ。

電車の車内はひとつの社会だ。
様々な目的を持った人々が、それぞれの場所へ向かうために乗っている。
時間帯や曜日によって、その顔を変える。


「扉がしまります。ご注意ください。」

朝は、通勤列車。

おしあいへしあい、会社へ向かうサラリーマンたち。
いつもは素敵なあの娘も、この時間だけは、むっつり顔。
仕事のできるあの先輩も、押されてなるものかと戦闘態勢。
携帯ゲームに夢中になる学生や巻頭グラビアに釘付けのおじさまたち。
それぞれ目を合わせない、無表情。
会社という目的地までの道のりは、ただただ、遠い。
月曜日は特に厳しい空気感。


「平日は終日、女性専用車両となっております。」

昼間は、カフェ列車。
奥様や大学生さんやご老人たちが、お友達と一緒にぺちゃくちゃおしゃべり電車。
雰囲気が一気に明るくなります。
きっと楽しい目的地に向かうんでしょうね。
それか、今自体を楽しんでいるのかな。

たまに、いい匂いなんかもしてきたりします。あらあら、もうお昼ごはんなのね。

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「次は、終点~終点です。」

3時の休憩列車。
一気にまったり電車。
先方に向かうまでの仮睡眠場所にしている営業さん。
読書に励むお兄さん、窓の風景をぼーっと眺め続けるおばあさん。
車内が静かになります。
知らない間に寝過ごしちゃって、終点までいっちゃったりして。
ここはドコ??
電車降りて、あわてて先方に電話、なんてね。


「駆け込み乗車はご遠慮ください。」

夜も更け、アルコールの匂いも漂いだす車内。
みんなの会話する声も心なしか大きくなってます。
改札から電車まで猛ダッシュしてきたおじ様、久しぶりの運動に汗だくです。
数人で大笑いしてる若者たち。
それを文句言いたげな顔して見上げる気難しそうなおじさん。
泣いちゃったりしてる人もいます、さっきまで色々あったんですね。
目的地は、きっと、それぞれが自分の感情丸出しのまま戻れる場所。
あったかいお家に帰るべく、みんな揺られてるんですね。


電車は私たちの感情を連れて走る。

今日もいちにちお疲れ様、
明日からもまた頑張っていこう!

「お忘れ物の無いようにお降りくださいませ。」


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「日々是空間論」リスト

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