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『人生はチョコレートの箱のようなもの』

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昨日、映画をみた。「フォレスト・ガンプ 一期一会」

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むかーしに一度見たことがあったけど、そのときの私はこの映画のよさを理解することができなかった。
そのときは、ただ長い単調な映画の一つだった。
今回、久しぶりに見て、かなり感銘を受けた。

主人公フォレスト・ガンプの人生を過去を回想するかたちで描いた物語。
フォレストは、生まれつき人よりも少し知能指数が低い。
ゆえに純粋で、何も欲を持っていない彼は、ただ決められたことをこなす。
しかも無心で真剣にこなす。
周りの評価が様々に変わっていくが、そのことに彼自身が全く気づいていない。
だって彼はそれをただ続けていただけだから。
彼を取り巻く人間たちは、それぞれ自分の思い描く未来と現実とのギャップに頭を抱えている。
過去のトラウマに引きづられている人。
名誉欲などを持っている人。
そんな人たちが、彼に会うことで何か大切なものに気づいていく。
その様がとても自然で、自分に置き換えて考えてしまった。

そんな彼にもひとつだけ大切にしているものがあった。
彼の心の中にあった愛という存在。
わざわざ決めたものでもなく、気づくものでもなく、無理やり作り上げたものでもなく。
それは決して揺るがない、何度離れても自然とそこにあるものだった。

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「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」
フォレストの母が、彼にずっと言い続けていた言葉。
この映画のテーマ。

こうなりたい、とか。
こうするのが一番近道だ、とか。
人は、たくさん頭を使って考えて、自分の人生をなんとか左右しようとするが、
それ自体あまり意味がないことなのではないかと思った。

そう。
開けてみるまで、わからないのだ。

フォレストが最後に、私たちに問いかけていた。
「・・・ぼくらには皆、運命があるのか、それとも風に乗ってたださまよっているのか。」
この答えは、私にはまだわからない。
彼の答えはこうだった。
「多分、その両方だろう・・・両方が同時に起こっているんだ。」


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